楽曲の一般流通
当初は会員登録が必要だった「ニコニコ動画」の中で、2008年に「ryo」という人物が投稿した「メルト」という楽曲が投稿されて、一年で三百万回再生を突破し、たまたま楽曲の背景として使用していたイラストの作者と知り合って意気投合した後に、同人即売会で「メルト」を含めた「ryo」の作品を収録したCDが発売されました。
このCDが発売されると動画サイト以外からも注目が集まり、その人気がソニー・ミュージックエンタテインメントの目にとまり、2009年に一般流通でメジャーデビューアルバムの「supercell」を発売になりました。
これを機に「ボーカロイド」の楽曲を収録したアルバムが多数発売され、また作詞・作曲を手がけた「プロデューサー」と呼ばれる人々や「歌い手」の収録作品も人気を集めました。ここでは、その一部を紹介します。
「supercell」
先にも書いた一般流通で発売され「ボーカロイド」の知名度を上げたアルバムです。
この中には「メルト」の「初音ミク」の代表曲ともいえる「恋は戦争」、「ブラック★ロックシューター」が収録されています。
初めて聞く人にも馴染みやすいと思います。
「卑怯戦隊うろたんだー」
このアルバムはボーカロイドの「KAITO」を用いて作成され「ニコニコ動画」で人気となったオリジナル楽曲を「KAITO」の音声元である「風雅なおと」がカバーした曲が収録されています。
これは「ボーカロイド」より「歌い手」が全面に出ているCDですね。
「EXIT TUNES PRFSENTS」シリーズ
このタイトルが付いているアルバムは「初音ミク」を筆頭に「キャラクター・ボーカル・シリーズ」のキャラクターで発表された作品の中でも、特に人気が高い楽曲が収録されています。
パッケージでデザインするイラストレーターはCDによって異なりますが、2012年の段階で10枚のアルバムがエグジットチューンズ株式会社から発売されています。
「歌ってみた」関連
この「歌ってみた」は元は「ニコニコ動画」で「ボーカロイド」によって歌われた楽曲を人が歌った場合の動画を指す言葉です。
しかし、その中でも歌唱力が高い人々の動画が人気を集めました。
やがて人気の「歌い手」は「ボーカロイドアーティスト」と呼ばれるようになり、こうした人々の「歌ってみた」を収録したCDも発売されるようになりました。